精神科医のとくだです。

うつ病パニック障害などのメンタルヘルスの不調は、心と直接関係します。
そして仕事や家事にも影響するため辛く感じます。
なので、これらの病気を必ず治したいと思う方がいらっしゃるのも無理はありません。

そこで「病気を必ず治したい」と思っている方へ一言。
「必ず治す」ではなく、「ほぼ治す」に変えてみて下さい。

というのは、物事は100%を目指してはいけません。
必ずや絶対を意識すると、プレッシャーを感じてしまいます。
そうすると、うまくいかないときにとても辛く感じます。

そもそも世の中には、絶対や完全はありません。
必ず治ると高い目標を立てるのではなく、ほぼ治るに緩く設定する事が大切です。

「ほぼ」という言葉の良さをもう一つ例に出します。
それは、ほぼ日刊イトイ新聞です。
ほぼ日刊イトイ新聞は、
コピーライターの糸井重里氏が主催しているウェブサイトです。
タイトルに「ほぼ」がついていますが、1998年6月6日の創刊以来なんと1日も休まず毎日更新しているそうです。
「ほぼ」という言葉を使い緩く取り組む事で、逆に毎日長く続けられるそうです。

確かにメンタルヘルスの不調はつらいです。
しかし、治すときの目標を
「必ず治す」ではなく「ほぼ治す」と変えてみましょう。
残った症状は工夫などでコントロールすると考えれば、生活には影響なくなります。
このゆるさが病気を治すコツです。

ご静聴有り難うございました。

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